妊娠しやすいセックスのタイミングや体位ってある？

妊娠しやすいタイミング「夜よりも朝」って本当？

不妊治療の1つにタイミング法というのがありますが、これは妊娠しやすい排卵の時期を選んで性交をすることです。基礎体温の記録データをもとに排卵予定日を算出して、その2日前に性交を行うのが最も妊娠の確率が高いと言われます。排卵予定日より前に行う理由は、最長24時間しか生きられない卵子に対して精子は射精後に女性の腫内で60〜70時間活動できるため。精子が先に卵管で待っていて、そこへ卵子がやってくるという状況を作るのが最も妊娠確率をアップできます。
さて時期についてはわかりましたが、では1日のうちの時間で妊娠しやすいタイミングというのはあるのでしょうか。夜よりも朝のほうがいいという説がまことしやかに流れていますが、これは男性ホルモンの分泌量が最も多くなるのが早朝なので、精子の濃さや性欲の高さを考慮すると朝が望ましいということでしょう。必ずしもそれが妊娠へのいちばんの近道であるとは言い切れませんが、試してみるのもいいかもしれません。
ただし、何よりも回避すべきは妊娠を急ぐあまりに綿密な計画を立てて義務的に性交を行うこと。精子はストレスによって悪い影響を受けやすいため、2人がリラックスしてセックスを楽しむことが妊娠を成功させるためにはとても重要なのです。

妊娠する確率が上がる体位なんてない！

一般的に多くの女性は子宮の奥が膀胱のほうに倒れている「子宮前屈」であると言われますが、仮にそうであるならばその形状を考慮して正常位で性交を行うことが最も妊娠しやすい体位で、逆に子宮の奥がお尻のほうへ倒れている「子宮後屈」の人は胸膝位や腹臥位が望ましい、といった説があります。これらは100％間違っているというわけではありませんが、基本的に妊娠を決めるのは着床率および精子の量・質・運動率などが高いかどうかなので、体位は実際のところあまり関係がないと言えるでしょう。
射精した時に出る液体を精液と言いますが、ここに精子が含まれており膣内で精液ごと放出された精子は膣と子宮腔をつなぐ子宮頸管を満たす頚管粘液を泳いで卵子に向かって進むよう、道筋が作られています。そのため、奥まで挿入できたほうが妊娠しやすいなど、体位によって妊娠の可能性が変化するようなことはないそうです。

気になる回数は「多ければ多い方がいい」

妊娠の可能性を高めるのに体位は関係ないようですが、回数は関係があります。特にタイミング法でがんばっている2人にとって、月に一度のチャンス期間にはできる限りの手は尽くしたいものですよね。それならば1回よりも2回、3回･･･と射精の回数が多いほうがチャンスは広がります。ただし、一般的には一度に射精する回数が増えれば増えるほど精液の濃度、つまり精子の量は減っていきます。それ以前にそんな元気が出ないという男性も多いでしょう。
男性の元気が出るか出ないかは、ある程度女性のがんばりにもかかっています。ただ妊娠のために義務的に性交を行うのではなく、妊娠の確率をアップするためには雰囲気よくお互いがリラックスして性交を行う必要があります。男性を鼓舞する服や仕草、表情、会話など、回数を重ねたくなるような工夫も時には必要と言えるでしょう。ちなみに続けて性交を行う場合の時間間隔は30分〜1時間と言われています。